地域部会制作 紙芝居
紙芝居「少年と最上川」 優秀賞を受賞しました。
この度、紙芝居「少年と最上川」が令和4年度第71回山形県自作視聴覚教材コンクール「社会教育部門」で優秀賞をいただき、先日表彰式が行われました。
自主視聴覚教材コンクールは、郷土の学びに資する視聴覚教材の自作を奨励するとともに、作品の内容・制作技術の向上と利用促進を図るために毎年行われているものです。
当団体では、何度も地域を訪れ、出会った人々からお聞きしたお話を基に、最上川との関わりやそこから見えてくる歴史、文化、人などをテーマとして紙芝居を作っています。この「少年と最上川」は、大石田町の方との出会いをきっかけとして、川と私たちの暮らしとの関わりを、少年の目から見た歴史の変遷に重ねて描いた作品です。絵を描くのが好きな当時小学生のお子さんお二人と、ご両親も一緒に家族全員で製作に取り組んでくれた高橋一家の皆様には、大雪の中の最上川の取材、少年だった木村さんへの聞き取り、当時の資料調べ、更には読み手も引き受けていただき、長い間をかけて素晴らしい作品が出来上がりました。
表彰式には高橋家の皆様にご参加いただきました。
3月5日に白鷹町で行われたコミュニティセンターの研修会では、多くの方に紙芝居も見ていただくことができました。
紙芝居は、当団体のYouTubeで視聴可能です。また、イベントや研修会、学校等への貸し出しも行っています。当団体までお問い合わせください。
再始動!最上川にまつわる紙芝居製作
【最上川にまつわる物語】
紙芝居づくり、再始動しました。
山形県内を大きく流れる最上川は、流域界隈の人々の生活そのものでもありました。
各地に残る人々営みと川の関わりを、地域の人々の言葉で伝え残そうと、紙芝居を作っています。
コロナ禍で止まっていた村山地域で、インタビューと確認作業を再開しました。
主体となる「最上川229ネットワーク」では、まもなくやって来る冬の厳しい自然なども入れ込みながら、脚本の修正や作画を進めて行きます。
「墨絵の宇宙(sora)へ -墨韻を訪ねて」
桜の季節は終わってしまったように感じますが、力強く緑の新芽を1枚ずつ広げて空に向かって広げ、幹を伸ばして行く姿は、季節の移り変わりを乗り越えて強く生きることを私たちに静かに教えてくれているようです。
現在、白鷹町文化交流センターあゆーむで開催中の「墨絵の宇宙(sora)へ -墨韻を訪ねて」
先日、小林東雲先生による墨絵パフォーマンスを訪れました。
ステージの上にはまだ何も描かれていない大きな白紙。何を描くか悩まれていると仰った先生は、会場から選んだお一人の方が描いた線をきっかけとして、筆を入れて行かれました。
一体何が描かれるのか、まさに固唾をのんで見守る会場の皆さんと、時々筆を休めて全体を見る先生。強く濃い線、ふんわりと浮かび上がり刻々と様子の変わるぼかし、墨にはこんなにも深い色と表現があるのかと、まさにライブの醍醐味を皆さんと一緒に感じていたところ、先生が上の方に両手で和紙をそっと押し付けました。外した和紙から現れたのは、もしかして、桜の花では…。
先生が描かれたのは、白鷹町にある古典桜の一つ「薬師桜」。
樹齢約1200年のエドヒガン桜と、側に立つ薬師堂の姿でした。
時を越えて人々の営みを見守る桜に心を寄せられていたこととにも大変感動しました。
薬師桜は、地元の金田聖夫さんが長年大切に管理をされ、今も毎年、薄紅色の花をつけて私たちにその姿を見せてくれます。
以前、白鷹町の皆さんと、地元白鷹中学校の有志の方々で、紙芝居「桜の守り人」を製作しました。当団体で地域の歴史や自然、人々の営み、文化を次の世代に伝えていこうと、日本の伝統文化の一つともいえる「紙芝居」という手法にこだわり、各地域の皆さんと地元に残るエピソード等を題材に選び、脚本から作画、読み手も全て地元の方が行い一作ずつ製作を行っているものです。出来上がった作品は、地域のイベント等で活用していただいています。
今回出来上がった東雲先生の薬師桜は、終了(5月22日まで)まであゆーむで観ることができます。会場では先生の作品と併せて、平和への願いを込め、「世界のSumi-eと子どもの絵画展」も開催、今年2月に「国際公募展美は国境を越えて2022」で展示された作品も一部展示されています。
墨は遡ると古代文明の頃に起源があるそうです。時代も国も越えて、私たちに大切なものを伝え続けてくれています。
会場で咲き続ける力強い桜に会いにぜひ訪れてみてください。
紙芝居製作の様子はこちらからご覧いただけます。
http://www.mogamigawa.gr.jp/jo3fdjlt1-89/#_89